関大映研のブログ

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KFC Diary

Filmmaking is our Blood

こんどは、こっちが嵌める番だ

どうよ、みなさん。夏を楽しんでる?
私はビーチで五年に一度のビッグウェーブ待ちながら現地の短大生とかと遊んでいる妄想をしてごろごろする日々を送っています。家で。
関大はといえば、蝉と暑さと図書館閉鎖
オープンキャンパスも終わってキラキラ・暑苦しいやつ等ともおさらば。いわゆる、夏モードに突入しました。スタ丼が八月いっぱい休業するぐらい人が来ない時期ですだよ
もはや、恋もなければ、イベントすらもないんです
でも、映画がいてくれる。どんなに家でごろごろしてても映画は文句を言わないんですよ!知ってました?
『ミッドナイト・クロス』を観ました。
ブライアン・デパルマ監督の作品の中では、あまり評価がよろしくないのですが
私はこれが二番目に好きです。一番は『ライジング・ケイン』
映画の魅力は映像なので、やはり俳優・女優の見てくれが大きいのだと思います
キャラ付けには、演技がどうだとも言われますが、身長・顔・声が重要ですし、挑戦だの何だと言われるのは、決まって見てくれに合わないものからでしょう
せりふ自体は考えられたもので、即興や演出などもその人自体ではなく、役についての備品です。インタビューとかで彼らの内面に冷めることもある。まあ、それでも女優や俳優に恋はするものですよね。ジョン・トラボルタはかっこいいけど、悪役のジョン・リスゴー(ジョン・リスゴー)に惚れています
 
話の内容は、トラボルタがB級映画の音響スタッフであって、おっぱいと流血シーンを見るだけみたいな映画に参加しているんですが、どうも悲鳴を上手く出せる女優が見つからないでいる。まあ、どうにか成るだろうと日課?の音集めに夜の公園を徘徊していると、偶然自動車事故と遠めに居合わせ、音源を録音します。事件の背後には政治的な思惑があり、事故から助かったサリー(ナンシー・アレン)と共に音源を巡って巻き込まれていくというものです。ありきたりなのですが、導入シーンは面白いし、テンポがよくて、後半に行くにしたがって加速していく緊張感は見る価値はある。と思います。
《ネタばれ》
この映画の最後のシーンが一番お気に入りで、色々合ってサリーは死んでしまうわけです。音源を騙し取られて結果として殺されるんですね。トラボルタも間抜けではないのでサリーと会話し、同時に録音する準備はするんですが、どじ踏んですぐに駆けつけれない状態になります。既に作品中盤でサリーと恋仲になってるんですが、まあ殺されるわけです。敵はとるんですが、助けられたのに。とトラボルタは悩むわけです。
自分への戒めと、彼女への愛を、そして彼女を永久に保存する為には、彼にはその手段しかないわけですが、そうして撮れた彼女の悲鳴を映画の効果音にして映画は終了するんです。まあ、現実への復讐?みたいだな。と思っていたら、
 
 アントニオーニの『欲望』「1966)にインスパイアされたもの。殺人なんて事件は無かったと主人公が思い込んでしまうラストシーン

とからしくて、映画って一本のみで見てたら、結局貧相なんだなと改めて思いマスタ
トラボルタは年取ってから、表情がワイルドからマイルドに変わってしまったけど、この映画では男らしい
リスゴーは安定した変なおっさんですぜ。マルコヴィッチに似てると思うのだが、どうだろうか