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KFC Diary

Filmmaking is our Blood

映画は娯楽だ。<『JAWS/ジョーズ』研究報告>

はじめに

どうも、お久しぶりです。

大映研三年の大矢です。

前回の投稿から約2か月が経ってしまうという大失態。

第一回目の時に「1週間以内にブログに更新する」と書いていたのが、まるで嘘のように放ったらかしていました。待っていた人、本当にすいません。

(たぶん、いないと思う。笑)

というわけで、いまや、夏休みが到来した筆者。この機に乗じて、今後は全力で更新していきたいと思います。どうぞ、引き続き、よろしくお願いいたします。

 

今回は言わずと知れたサメ映画『JAWS/ジョーズ』の感想となります。

 

今回の作品

JAWS/ジョーズ

監督:スティーヴン・スピルバーグ

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出典:https://eiga.com/movie/45574/photo/

(どうでもいいけど、JAWSは顎って意味らしいです。へぇー。)

 

あらすじ

舞台は田舎町・アミティ。浜辺に現れた"それ"は一人の女性を喰らい、深い海の底へと消えていった。穏やかな町に訪れた緊急事態に即時の海岸閉鎖を要求する警察署長・ブロディ。しかし、重要な収入源となる浜辺を閉鎖することは出来ないと渋る市長・ボーンの手によって海岸閉鎖は中止、ブロディの必死の嘆願も虚しく、さらなる悪夢が観光客を襲うのであった...。

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出典:https://www.imdb.com/title/tt0073195/mediaviewer/rm3059331072

 

みどころ

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出典:https://www.imdb.com/title/tt0073195/mediaviewer/rm4243207936

何より衝撃的だったのがストーリーの秀逸さ

あらすじの時点で「あれ、こんな話?」と思っている方もいるかもしれませんが、それもそのはず、本作で描かれるのは、まさかまさかの人間ドラマ

正直、サメ映画と聞いたら「どうせパニック映画だろ」と思っていた自分としては、あまりのストーリーの質に驚きました。(←ド偏見ですいません。)

あらすじからも何となく分かる通り、実はこの物語、主人公・ブロディが”良心”と”保身”との間で板挟みになる苦悩が強調して描かれてるのが印象的です。

良心とは、警察署長、もしくは一人の人間として「人命救助を優先すること」、しかし、一方で、養うべき家族を持つ彼にとっては「現在の組織での地位を守ること」も、とても重要な問題。そんな葛藤で揺れ動き、主人公は時に理不尽な仕打ちも受けてしまいます。

主人公に感情移入をしている観客側としては自然とフラストレーションが溜まっていく中々辛い展開。しかし、後半にはサメと人間たちとの対決シーンが残っており、このフラストレーションが見事に消化されていく構成には唸らされました。

 

解説

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出典:https://www.imdb.com/title/tt0073195/mediaviewer/rm3119134464

 午前十時の映画祭では『未知との遭遇』『E.T.』と続き、今回が三本目のスピルバーグ作品でした。前述の二作品と比べると、宇宙が関係していないことや、比較的初期に作られた作品であることから共通点は少ないようにも感じますが、三作品に通ずるテーマとして「魅力的な子役」が登場すること、そして、何より「信念を曲げない主人公」が描かれているのは興味深い点と言えるでしょう。

未知との遭遇』『E.T.』同様、周囲の圧力にさらされながらも、自分が正しいと思うことにはまっすぐな主人公。本作でも「良心」と「保身」の選択に迫られた主人公でしたが、あくまで「人を守りたい」という「良心」の心は一貫していました。

ところで、以前、スピルバーグ監督は映画に自分の人生を投影していると書きましたが、それと同様、本作では彼の「信念を曲げない姿」が反映されていたのではないのでしょうか。

今でこそ名作として語る継がれる本作ですが、当時はかなり製作が難航していたとか。

理由は原作小説から脚本を大幅に変えたために作者から非難をくらったことや、撮影中止が取り沙汰されるほどに制作費が膨れあがったことなどと言われています。

しかし、若干27歳だった彼が最後の最後まで自分の信念を曲げず、製作を続けたことは何より偉大なこと。よくよく考えると、そんな彼の姿勢自体が無意識の内に作品の登場人物に重ね合わせられていたようにも感じました。

 

「映画は娯楽だ。自分が楽しむと同時にお客さんを楽します。」

 

公開当時のパンフレットには、そんな監督の映画作りの姿勢がこのように書かれていました。

 

 

サメ映画学会

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今回配布された「サメ映画学会」特製ワッペンと『シャークネード』特製シール

ところで今回の上映の際、神戸にある元町映画館さんではサメ映画をテーマにした映画上映企画「ハイテンション映画祭」が行われており、それに合わせたイベント「サメ映画学会」というものが開催‼

興味をもった映画研究部員・3年の山中くんと2年の鈴木くんと共に、僕も参加してきました!

サメ映画に知識のある良識人である中野ダンキチさんという方と、サメ映画ルーキーさんという方が、サメ映画を様々な切り取り方で紹介するというイベントだったのですが、これが滅法面白い。笑

サメ映画の歴史からサメ映画におけるサメの鳴き声研究、はたまた衝撃の問題作『デビルシャーク』に侵された人々の話題からAmazonPrimeVideoで見れるサメ映画の紹介、そして、最新サメ映画情報と、あまりに濃すぎる内容に脳内がサメ映画一色になってしまいましたね...。笑

ちなみに、そのノリで今回の『ジョーズ』鑑賞後、自宅でB級サメ映画『シャークネード』を観ることになったわけですが、これがまさかのジョーズ』オマージュに溢れてた傑作で、かなり感動したということもお伝えしておきます。笑

 

今回の小道具

「折角なら、サメの模型がほしいなぁ~」と思い、つい東急ハンズで衝動買いしてしまいました。もちろん、種類は本作に登場した”イタチザメ”。いや、それにしても、案外、可愛いもんですね。

 

 

おわりに

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

というわけで、今回も何とか書ききることが出来ました。

しかし、三日坊主という言葉があるように、

果たしてこの先も続くのかは未定。

できれば、やりがいがほしいので、コメントなども絶賛募集中です!

それでは、また、お会いしましょう。

さよなら、さよなら、さ(ry