はじめに
どうも、こんにちは。
映画研究部の3年・大矢です。
最初のブログで鑑賞後1週間以内にブログを更新すると言っていたのが、
嘘のように約4か月遅れの更新になります。
というわけで、今日もそんな自分のポンコツさを責めず、張り切っていきましょう。笑
今回の作品
『日本のいちばん長い日』
監督:岡本喜八
あらすじ
昭和20年8月。
第二次世界大戦下、広島・長崎への原爆投下やソ連の参戦を受け、窮地に陥った日本。
天皇陛下の決定に従い、終戦処理を始めることになった阿南陸軍大臣だったが、その裏では陸軍将校たちが政府へのクーデターを企てていた...。
みどころ
今年の「午前十時の映画祭」としては、ここに来て初めての白黒映画!
筆者は、これまでの経験上、「映画館で白黒映画を観ると必ず寝てしまう」という苦手意識があったのですが、今作では見事にそれを克服しました!
当時の時代背景や人物関係を知っているとなおさら楽しめる作品ですが、とてもテンポが良いため、意外とラストまで見れてしまう傑作。
事件の至るまでのいきさつを超ハイテンポで追っていく怒涛のアバンタイトルに「このペースだとついていけなくなる...。」と一瞬不安にはなりますが、そこを乗り越えた先にある”一日”、そして、クライマックスは必見で、登場人物に待ち受ける凄惨な運命に圧倒されました。
解説
実は本作、2015年にはリメイク版も作られています。
僕自身、予備校時代に日本史の勉強という名目で(映画を観るために)鑑賞していたこともあり、そのおかげで、今回、すんなりと物語を理解できたのかもしれません。
ちなみにリメイク版では、今回の67年版からクライマックスなどの展開がカットされていたり、上映時間も157分から136分になっていたり、全体的に見やすくなっているので、本家への敷居が高い人はコチラから観てみるのも良いのかもしれません。
まぁ、今回の1967年版は、その2~3倍の熱量があるんですけどね...。笑
『シン・ゴジラ』のモデルとなったという本作
そんな本作ですが、ある作品をご覧になった方は、その不思議な共通点に気づくはずです。
次から次へと現れる登場人物とその名前、目まぐるしく切り替わるカットの数々、未曽有の危機に追い込まれる日本政府の狂騒をみていると、「あれ、これって『シン・ゴジラ』では...?」 と。
それもそのはず、実は『シン・ゴジラ』の監督を担当した庵野秀明さんは、本作の大ファンで、これまでの人生で何度も何度も繰り返し見ていたのだとか。
実際に『シン・ゴジラ』の1シーンにも、岡本喜八さんの写真が一瞬映るシーンがあるのだそうで、本作がなければ『シン・ゴジラ』は生まれていなかったのかもしれません。
今回の小道具
本作ではわずか2カット程しか登場しないながらも、強烈な印象を残す一冊『出家とその弟子』。本作の序盤、ポケットに本著を突っ込んでいた横浜警備隊の一人は終盤のシーンで反乱に参加する最中、この本を手放してしまいます。
親鸞の『歎異抄』を戯曲化したと言われる本著。このシーンでは、それを読んでいた良識ある人間でさえも、状況によっては判断力を失い、周囲の圧力に飲み込まれてしまうということを表現していたのでしょうか...。
『日本のいちばん長い日』観ました。
— tetsu (@tetsulikemovies) June 16, 2019
高頻度で「神戸大学」出てた気がするんですが気のせい...? pic.twitter.com/TdPQWUBa4L
おわりに
なんとか、5回まで行きました。
ここまで、本当に長かった。(←一体、誰のせいだ。笑)
「第6回も近日中に更新したいなぁ(願望)」とは思っているのですが、一体どうなるのか?
では、また、次回お会いしましょう‼