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Filmmaking is our Blood

第8回関西学生映画祭、終了しました!

はじめに

どうも、映画研究部3年の大矢です。

少し遅くなりましたが、先月の11月16日、僕が委員長を務めた第8回関西学生映画祭が終了いたしましたので、今回はそのご報告をしようと思います!お時間がある方は、ぜひ最後までお楽しみください!!

 関西学生映画祭とは

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そもそも、関西学生映画祭ってなんぞやって方のために、このイベントが何なのかをサラッと説明させていただきますね。

関西学生映画祭とは、2011年に関西大学映画研究部の部長・本悠馬さんが中心となり、開催されたイベント。

全国の学生から作品を募り、一挙に上映する本イベントは関西大学のKUシンフォニーホールで始まり、第2回からは大阪十三にある映画館・シアターセブンにて行われるようになりました。

毎年、続いてきたこのイベントも今年で第8回を数え、第6回の武石昂大監督は参加作品『おるすばんの味。』がカンヌ国際映画祭にて上映、第7回の常間地裕監督はMOOSIC LABという特集上映企画にてミニシアターデビューを果たすなど、昨今、出身監督の目覚ましい活躍も増えてきました。そして、そんな名誉ある映画祭に3年連続運営として携わった僕は、満を持して、今年の委員長を務めさせていただくことになったわけです!!

 

当日までの流れ

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委員募集時のチラシ

ちなみに今年度の映画祭に至るまでの大まかな流れはこんな感じでした!

 

・委員集め

・募集要項の決定

・作品募集チラシの作成

・作品募集活動

・作品の審査会

・作品決定

告知用CMの作成

・告知チラシの作成

・タイムスケジュールの設定

twitterでのカウントダウン告知

 

特に力を入れたのが太文字の部分!

作品募集チラシ&告知チラシは、我が関大映研部長3年生のきよさんが担当。さすが3年間の部活生活で培ってきたデザインセンス!おかげさまで超絶クールなビジュアルになりました!!きよさん、ホントにありがとう!!

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作品募集チラシ

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告知チラシ(表)

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告知チラシ(裏)

 

ちなみに委員長である僕は告知CMの制作を担当!


第8回関西学生映画祭 CM

視聴回数がたったの18回という悲劇。

とはいえ、Twitterでの再生回数が600回を超えたので良しとしましょう!!(笑)

そして、twitterでのカウントダウン告知を行ってくれたのは、関大映研2年生の瀬里ちゃん!

見てくださいよ、コレ!

 

僕がかなりぶん投げで「瀬里ちゃん、開催1か月前になったらカウントダウンツイート始めて~!」とお願いしたら、ホントに1ヶ月間、1日も欠かさずに投稿してくれたんですよ!いや、ホントにすごいよ!修行僧並みだよ...。委員長がとんでもないムチャぶりしてごめんね...。瀬里ちゃんもホントにありがとう!

 

上映作品

では、せっかくなので、今回の上映作品を振り返っていきましょう!今年の参加作品11作品と招待作品として上映された2作品、一挙にドドンとご紹介です!!

 

『探偵クラブ~謎を呼ぶ女~』監督:天野雄喜

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大学の窓際サークルである主人公たちが謎の事件に挑むサスペンスアクション。プログラムピクチャーが好きと語る監督が自分の好きな日本映画に影響を受け、こだわりまくった構図や終盤の見事な伏線回収が素晴らしく、今年度の観客賞は、見事、本作が受賞しました。

 

『Welcome to Tsunami Village』監督:茂野新太

www.youtube.com

 

ミャンマーに行った監督が地元のぼったくり観光ガイドを追った作品。関西学生映画祭では珍しいドキュメンタリー形式かつ海外が舞台となった作品のため、これまでにない新たな視点を強く意識させられました。

 

『昨日はすべて返される』監督:さとうゆか

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版画技法を用いた抽象アニメーション。本映画祭では、たぶん初のアニメーション作品。版画をコマ撮りで作成したというとんでもない労力を感じられる本作は、表現が縛られがちな学生映画だからこそ、一際輝く部分がありました。

 

『幸運銀行』監督:土居佑香

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「幸運銀行」という謎の金融機関に人生を狂わされる男の奇妙な物語。映画部に所属して間もない1年生たちが制作したとはいえ、見事な演出や様々なディテールにこだわりが感じられた作品。監督の最新作が作られることが待ち遠しくてなりません...。

 

『今夜、大地は赤く見える』監督:肖 芸凡

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恋の始まりと終わりを描く若者たちの物語。色鮮やかながら少し淡い映像が美しい作品でした。監督の肖さんは現在、アート批評誌「後進曲」を立ち上げ、12/13に発行されるそうです。期待してます。

 

『君が振り返る。とても眩しいと思った。』監督:渡辺和樹

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好意を持つ女性を追い続ける男の切ない恋物語。セリフがほとんどない中で、しっかりと動きで見せていく演出、そして、見事にタイトルを回収するラストシーン。14分というわずかな時間ながらも、まとまりが素晴らしい作品でした。

 

『リバース・パイン』監督:村山直人

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高校3年生のふたりが互いの悩みを乗り越えていく友情物語。映像や演出に粗削りな点はあれど、映画作りの熱意に溢れ、作ることの楽しさを考えさせられる作品でした。

 

『オーマの家』監督:金子実怜奈

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監督がおばあちゃんの家に行った際に見たものを日記風に記録した一風変わったドキュメンタリー。亡くなったおじいちゃんに思いを馳せながらも、軽妙な音楽で描写される日々の風景に観客を優しい気持ちにさせてくれる作品でした。

※追記

監督がご自身のアカウントから本作の配信を開始したそうです。本編はコチラ↓

www.youtube.com

 

 

『カミング、バック』監督:シェーク・M・ハリス

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監督自身の問題でもあるイスラム教を題材に描いた男女の物語。身近な問題を描くことの多い学生映画ながらも「宗教」という視点が珍しく、他作とは異なる部分が斬新で興味深い作品でした。

 

『愛をたむけるよ』監督:団塚唯我

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とんでもない映像美と、「母を亡くした兄弟が彼女に似た女性と出会う。」という不思議な展開に引き込まれる作品。随所にみられる演出や、エンドロールの工夫。なによりラストシーンのインパクトが強烈で、観終わった後には頭から離れなくなる一作です。

 

『ポスト西入ル』監督:林龍之介

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不思議なポストによって学生運動の時代に遡ってしまった2人の大学生の物語。学生映画でやってしまうとどうしてもチープになりがちなSF要素を、ごく自然にやってのけた点がすごい。個性豊かな登場人物も魅力的ながら、設定に頼らず、最後は人間ドラマとして見せていくさまも素晴らしい作品でした。

 

『おるすばんの味。』監督:武石昂大

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今回の招待作品その①。第6回の参加作品で本映画祭の上映後、みるみるうちに様々な映画祭で上映。最終的にはカンヌ国際映画祭で上映されるという快挙を成し遂げた作品。監督は来年の年明けにミニシアターの聖地"池袋シネマロサ"さん(『カメラを止めるな!』を最初に上映した映画館)での特集上映が決まっており、今後のさらなる活躍が期待されます!!

 

『なみぎわ』監督:常間地裕

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招待作品その②。前年度(第7回関西学生映画祭)の観客賞を受賞した作品で、まさかの1カット作品。現在、若手映画監督の登竜門としての側面も持ちつつあるMOOSIC LABで最新作『ゆうなぎ』が公開されていますが、コチラは『なみぎわ』の続編。一足先に見たのですが、両作を観ているとエモーショナルな部分が多すぎて、本当に最高でした。

 

当日の様子

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当日のタイムスケジュール

今年の関西学生映画祭は、なんと11時~19時の8時間という長丁場に!!

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トークセッションの様子

3グループに分けた参加作品の上映後には監督たちによるトークセッションも開催。参加監督同士での意見交換や観客による質問なども盛り上がり、大盛況のうちにイベントは幕を閉じました。

ちなみに、そんなトークセッションの様子を今回の参加監督でもある渡辺和希さんが自身のブログに挙げて下さいました。マジでありがたみが深すぎる...。泣

blog.watatanabe.com

blog.watatanabe.com

また、映画祭終了後には参加監督と運営委員による交流会を開催。監督がそれぞれの作品の意見交換を行ったり、好きな映画を語ったりする中で、それぞれの価値観や将来のことについて考える貴重な時間となりました。

ちなみに、委員長は、ある参加監督から「色々な学生監督の方々と交流できる場を作っていただいてありがとうございました」という言葉をもらいまして、本当に映画祭を開催して、良かったなぁ~と思いましたね...。

 

おわりに

というわけで、今年度の関西学生映画祭を振り返ってみました!

今回、僕が委員長になったからには「自分のしたいことを色々とやってやる」と考え、公式サイトの大幅改善を行ったり、告知CMを作ったり、はじめて特別招待作品を呼んだりと、割とやりたい放題しちゃったのですが、周囲の皆様のご協力のおかげで、無事、映画祭を終了することができました。

学生以外で来てくださった方が37名(90名キャパの劇場)という結果に、ちょっとへこんでいたり、機材トラブルで上映時間がおしてしまうというミスがあったりと、反省点も多々あるのですが、その部分はしっかりと次回の実行委員に引き継いで、来年はより良い形で開催できるように精進したいと思っております!!

 

そして、最後に一番伝えたいのは、参加してくださった皆様への感謝。

学生監督の皆様、

そして、観に来ていただいた観客のみなさま、

本当にありがとうございました。

 

そして、なにより、委員で携わってくれた皆さんには

本当に感謝しています。

 

当日に運営に携わってくれた関大映研のみんな、

直前に当日の準備を色々とお願いした近大映画部の大谷くん、

関大の映画サークル・キネマちゃんねるのみなさん、

(特に最初から運営にかかわってくれた角村さん、大石くん、

そして機材や対応が完ぺきだった川口くん)

特に関大映研で中心となった3人(作品作りで忙しいとはいえ携わってくれた小松くん、twitterを毎日更新してくれた瀬里ちゃん、忙しいのにチラシのデザインとか書類関係をぶん投げてしまったきよさん)には、感謝してもしきれません。

 

あ、なんか、すっげぇ、美談にしそうになったので、これぐらいでやめますが、とにかく、第8回関西学生映画祭が開催出来て良かったです。

 

僕らの代は、まもなく引退になりますが、

最後の最後で良い思い出となりました。

 

僕自身は、この経験をこれからの糧として頑張っていきたいと思います。

そして、もし来年も開催することになったら、僕の作品も出品したいと思います!(謎の宣言)

 

というわけで、今後の関西学生映画祭も、関西大学映画研究部も、是非、是非、応援よろしくお願いいたします!!