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KFC Diary

Filmmaking is our Blood

映画は空想だ。<『E.T.』研究報告>

はじめに

どうも、こんにちは。

意外と早く帰ってきました。

またしても、映画研究部3年の大矢です。

 

今回は前回に引き続き、午前10時の映画祭の感想を書くブログ第2弾でございます。

 

果たしてこの調子で書き進めることが出来るのか。

まぁ、それは気にせず、今回もいってみましょう!

 

今回の作品

というわけで、第2回はE.T.です!

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出典:https://eiga.com/movie/42364//

※余談ですが、ポスターのように指を合わせるシーンは本編にはありません。(衝撃)

 

あらすじ

地球で迷子になった宇宙人、通称「E.T.

偶然、出会った心優しい少年・エリオットの助けで、種族を越えた友情が芽生えるが...。

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出典:https://www.imdb.com/title/tt0083866/mediaviewer/rm1586075904

 

見どころ

中学生だった頃、一度授業で観た覚えのあった『E.T.

英語の授業なのに、なぜかVHSが吹替版しかなく(一体何の授業だ。笑)、ブラウン管テレビにかじりついて興奮した記憶があります。

数年が経ち、今回、改めて驚いたのは

「E.T」の顔がCGじゃないこと!!

それも、そのはず、当時観たのはE.T. 20周年アニバーサリー特別版』だったらしく、今回、上映されたのは、当時劇場で公開されたオリジナル版『E.T.だったようです。

 

その頃と言えば、反抗期真っ盛りでしたから、ヤンチャな友達がずっとE.T.のセリフE.T.オウチ、デンワ」をネタにして連呼していましたがw、今回、字幕版で改めて見るとE.T.E.T. phone home」 と、かなりカッコいい発音で言っていて、ちょっと泣きそうになりました。

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出典:https://www.imdb.com/title/tt0083866/mediaviewer/rm1482857984

あと、やっぱりジョンウィリアムズさんの音楽はホント反則ですよね。

ただでさえ、無邪気に頑張る子供の姿を見ると泣きそうになる体質なのに、そんなタイミングであの音楽流すのはズルいよ、、、。

デー↑デー↑デレデレデーデー↑♬ デー↑デー↑デレデレデーデェー↑♪

あ、だめだ、メロディ思い出すだけで...泣

 

解説

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出典:https://www.imdb.com/title/tt0083866/mediaviewer/rm1602853120

前回の『未知との遭遇』と同じくスピルバーグ作品ということで、相違点を探すのも楽しいですね。

宇宙船がやってきて少年たちがみつけるOP、まばゆい宇宙船のヴィジュアルなど類似点も多い本作ですが、主人公に対する周囲の変化は全く異なっていまし

例えば『未知...』では、宇宙人を信じる主人公から家族は離れていきましたが、『E.T.』ではむしろ結束する。
もちろん、主人公が「子供」であることや、実物として彼らが「宇宙人の存在」を確認できたという大きな違いがあるものの、ある意味では『未知...』のアンチテーゼのようにも感じました...。
 
ところで、スピルバーグ監督の青年期のエピソードとして、ユニバーサルスタジオに潜入したお話があります。
カリフォルニアのユニバーサルスタジオのバスツアーに参加したスピルバーグ青年は、トイレに隠れ、バスがいなくなるのを見計って、スタジオをウロチョロ。それがきっかけで職員の方と仲良くなり、いつしか名監督として登りつめたのだとか。
 
夢を信じ続けたスピルバーグ監督を思うと、本作屈指の名場面「自転車が空を飛ぶシーン」は彼の人生が報われた瞬間のようにも見えますね。
 
また、小さい頃に両親が離婚したという監督の経験は、シングルマザーの母親という設定で繋がっていると思いますが、何より、クライマックスの自転車とパトカーのカーチェイスが良かったですね。
大人から子供が逃げるという構図自体が、「汚れた大人の心」ではなく「純粋な子供の心」を持ち続けたいというスピルバーグ監督の心の投影にも思えてきて...。とても爽快なシーンでした。
 
映画は空想。
本作はまさにそんな言葉が当てはまる作品です。しかし、辛い現実や厳しい体験があるからこそ、映画の中では、あえて空想を描くべきなのかもしれません。
 

USJの『E.T』

余談ですが、『E.T.』と言えば、やはりユニバのアトラクションを思い出さずにはいられません。E.T.の星を探検して救うアトラクションで、帰り際に自分の名前を呼んでくれたんですよね~。かなり好きだったのに、なんで、なくなったんだ、あれ。ほんとに復活してくれ...。(え!? もう10年も前なのか...!? 衝撃。)

www.j-cast.com

 

今回の小道具

 というわけで、今回はたまたまガシャポンで見つけた本作のフィギュア。一番欲しかったシーンが当たりました。

 

おわりに

今回も何とか書き終わりました。

次回はスピルバーグ監督特集の第3弾『JAWS/ジョーズ』、最近、映画研究部の中でも密かなサメ映画ブームが起きているということで、そこら辺についても書けたらいいなぁ~とは思っています。はたして、その予定は遂行されるのか、本当に更新されるのか。次回もお楽しみに~!!