じつは応募してました
「やお80映画祭」というのが2016年3月27日に大阪の八尾市にあるアリオ八尾、MOVIX八尾で開催されました。
この映画祭のすごいところというか特徴が「上映時間(エンドロール含む)が80秒の映画作品であること」、つまりは80秒尺のモノでないとダメと言うわけであります。”八尾”にちなんだんでしょうが、正直初めて聞いた時「そんなバカな」と思いました。ただこちらも”八尾”にちなんだであろう「賞金8万円」に目がくらんで作品を応募したというわけです。
応募したのは”やお映画部門"と"フリー映画部門"の2つのあるうちのフリー映画部門の方に応募しました。
やお映画部門とは
- 上映時間(エンドロール含む)が80秒の映画作品であること
- 八尾市をロケ地(オールロケでなくて可)、もしくは内容の一部に八尾の特産物が含まれた作品。
- 八尾市の魅力が引き出された作品。
- 内容は自由であるが、コンセプトやテーマが表現として成り立っていない動画は不可。
出来る限りドラマ性・ストーリー性のあるものが好ましい。
明確なストーリーがなくても、映像表現として訴えかけるものがある作品は可。
ようは八尾をロケ地とするか、八尾特産のものを映画の中に出せっていう部門だと思います。
フリー映画部門とは
- 上映時間(エンドロール含む)が80秒の映画作品であること。
- 映画の定義は広く応募者の解釈によるものとし、実写(フィクション、ドキュメンタリー)、CG、アニメーション等を問いません。
- 内容は自由であるが、コンセプトやテーマが表現として成り立っていない動画は不可。
出来る限りドラマ性・ストーリー性のあるものが好ましい。
明確なストーリーがなくても、映像表現として訴えかけるものがある作品は可。
こっちはほんとに80秒尺ということを除けば自由に作っていい部門
それで僕にとって問題だったのがこの両部門に課されている最後の条件「出来るだけドラマ性・ストーリー性のあるものが好ましい」。
まとめれば「80秒以内でエンドロールも入れつつオチのある映画作って応募してくれ」ということなんですよ。めちゃくちゃ難しかったです。15分の長さでもかなり四苦八苦するのに、それよりさらにさらに短くしつつストーリーを完結させるというのがあまりに経験なくて企画の段階でかなり苦労しました。
結果は…
入選すらしませんでした。クリスマスの寒い中撮影頑張ったんやけどなあ…
ちなみに両部門でそれぞれグランプリに輝いたのはこちら
【やお映画部門グランプリ】「カメレオンキャンデー」 監督:北林渚(大阪)
【フリー映画部門グランプリ】「春」 監督:渡部寿宣(北海道)
どちらも女性一人の出演で映像もかなり安定していて、とてもキレイな作品です。
やお映画部門の作品は「八尾空港」+八尾にある「キッコー製菓」のダブル八尾要素が入っており、オチも時間内にちゃんとあって、募集要項をきちんと満たした文句なしのグランプリ作品だと感じました。
フリー映画部門の作品はなんとはるばる試される大地からの出品で、オチはない代わりに匂わせて終わるというさすが道産子(?)と思わせられる作品でした。
で、僕が作ったのがこちら
そりゃかすりもしねーよなという感じですよね。
これは一応僕自身初のアクションものを目指して、ジェイソン・ステイサムさん主演の「アドレナリン」をイメージして作りました。床に落ちた粉を吸うところとか、屋外の滲んだような画の作り方とかいろいろ「アドレナリン」を参考にしたところは多くあります。
やお映画祭に出品するにあたっていろいろ工夫してみました。まず「80秒で映画」ということで見た目の画面比をシネスコサイズにしたり。映画っぽくしようとカラーグレーディングに励んでみたり。喋れば喋るだけ時間がなくなるので極力セリフをなくしたり。「出来るだけドラマ性・ストーリー性のあるものが好ましい」ということでオチっぽいものをなんとか入れてみたり。エンドロールのために映画本編は75秒でおさえたり。使用した楽曲も”Chemical Crank”とかタイトルからしてそれっぽいのを使ってみたり。
80秒ということで最初こそ「なんだそれ」とは思ったものの、逆に80秒ならなんとか作れるのではと思いチャレンジしてみれましたし、実際制作は丸一日ぐらいで出来たので、初心者が初めて応募する映画祭としてはとてもいい映画祭だったんではないかと思います。また来年も開催されたら応募してみたいです。
文責:冨永 悠奏